院長ブログ更新しました。『令和5年9月、女流歌人 葛原 妙子の孫の書を読む』(2023年9月30日)
■令和5年9月17日(日)晴午前の診療を了え、大宮へ向いました。
14:29 あさま大宮発、15:20 軽井沢着。
あさまの車内は7-8割の乗客、軽井沢のコンコースは多くの人がいました。
身動きがとれないという程ではありません。
しなの鉄道に乗り中軽井沢へ。
駅のホームは狭く、ほぼ人でうめつくされていました。
午後4時、歩きはじめました。
日差しは暑い。
"せきれい橋"に着くと湯川のせせらぎとその音が聞こえ涼風が通りぬけていきました。
《ハルニレテラス》はそれなりに人がいました。
山道を上り、午後5時に山荘に到着しました。
隣の別荘の御主人が草刈りをしていて「どちらの業者に山荘をお願いしたのですか。」と問われました。
「群馬長野原町の工務店」と答え山荘に入りました。
するとすぐチャイムが鳴り、御主人が来て上ってもらい榀の木のテーブルに向き合い話しました。
社長に携帯電話をするとすぐ出て、直接話してもらいました。
この山荘を手に入れたいきさつを話しました。
「昭和10年ごろの建売別荘らしい。父の叔父、歌人の《太田 水穂》の《潮音》の社友の紹介と聞いています。」と話すと、偶然にも御主人の奥様が同社友のうち一番知られた《葛原 妙子》の孫であることが判りました。
去るとすぐ、またチャイムが鳴り、奥様と再び来て、女流歌人のことを記した奥様の書を届けてくれました。
この夜は孫たちと一緒に家族と話しました。
近くのスーパーマーケットにて買ってきたみたらし団子2パックはすぐなくなってしまいました。
ちょっと前には「ジャム、ジャム。」と言っていましたが、もう言いません。
のりは相変わらず好物です。そこに団子が加わりました。
ステーキを焼いてくれて食しました。
スパークリングワイン、赤、白ワインと沢山飲み、午後11時過ぎまで話しました。
■令和5年9月18日(月・敬老の日)晴
やや遅く目をさまし、朝食をとりました。
トースト、野菜サラダ、それにコーヒー。
孫たちは正午前に帰っていきました。
歩いて10分ほどのゴミ置き場まで往復しました。
"いかにも軽井沢の別荘地"といった道。
そよ風が心地良い。
いつもの通りなのですが、今日は特別な日に思えました。
午後は終日、気に入ったソファに座りお孫さんの書を読みました。
何かいい日でした。
夕食はカミさんと簡単な食事を済ませ、ビールを2缶いただきました。
■令和5年9月19日(火)晴
朝食を済ませるとカミさんが《御厨》に行こうといい出かけました。
午前11時開店ですが、10分ほど過ぎて着くと10台ほどの駐車場は満車。
連休明けの平日だというのに、評判がいいことは耳にしていましたが、これほどとは思いませんでした。
近くの《発地市庭》の駐車場には止められ、ピザ店に入りました。
席は空いていました。
注文はタッチパネル。やや年のいった信州訛のある女性が応対してくれました。
野菜カレーと同ピザを注文しました。
ブロッコリーの緑が鮮やかでした。
野菜が一杯、カレーの味がしないくらい甘く感じられました。
テレビの広告のピザ屋のものを最近食べたばかりですが、味が濃く喉が痛いくらいでした。
しかし、このピザは野菜もチーズも塩気を感じないおだやかな軽い食感、美味くていくらでも食べられてしまいそうでした。
会計も自動。前の女性に手伝ってもらいましたが、私にはなじめませんでした。
カミさんは「《八風温泉》も《レイクガーデン》も行ったことがない。」といい、廻ってみました。
軽井沢駅近くにて降ろしてもらい、開店したばかりの《パタゴニア》を覗いてみました。
13:57 あさま軽井沢発、14:47 大宮着。
午後4時には帰院できました。
月に一度、銀行に行くと《てんとう虫》という薄い雑誌が置いてあり、目を通すと『洒落たセンスのある編集だな』と感じていました。
ある号を開くと《葛原 妙子》の一首が巻頭にありました。
短い解説があるものの【枇杷】という漢字が強く記憶に残りました。
お孫さんの書は《金子 冬実『まぼろしの枇杷の葉蔭で 祖母、葛原 妙子の思い出』株式会社書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)福岡市中央大名2-8-18-501》2023年9月2日第一刷発行です。
女流歌人は東京府立第一高等女学校において、歌人《四賀 光子》との接点があります。
光子の夫《水穂》の《潮音》の社友になりました。
私は短歌について知りません。
この書を読み気付いたことがありました。
この女流歌人は、父、叔父《靑丘》と同じ明治末生れです。
夫が医師であり、大森に大きな外科病院を開業していたことを知りました。
「あの頃は面白かった。」と父が言っていたことを思い出します。
昭和20年末、私は小学校高学年でした。
自宅に数人の人が集り"足立歌会"を開催していました。
敗戦後数年しか経っていないものの、遮るもののない自由な気持でいられて面白かった、楽しかったと言いたかったのだと思います。
この書に軽井沢の項があります。
《水穂》を囲み《潮音》の歌会の席に、父も女流歌人も出席していて、軽井沢の話を披露してくれたのではないでしょうか。
昭和30年に入り、すぐに父はこの山荘を手に入れました。
紹介者の名は聞いていませんが、《潮音》の社友であることは間違いないと思います。
例えば佐久の社友から伝ったのでしょうか、旧軽井沢のふとん店の臼田さんという名を聞いた記憶があります。
中学、高校時、毎年一夏、この地に過ごしました。
兄と《千ヶ滝》《竜返しの滝》《小瀬温泉》それに《小浅間山》と歩きました。
母と《小諸懐古園》に行きました。
昭和40年からは、あまり訪れなくなりました。
昭和60年に開業してからは、山荘にはまったくと言っていいくらい行っていません。
1、2度車に乗せてもらい屋根の落ちた廃屋を見たくらいです。
平成の終り新築することになりました。
間取りを子供にまかせたところ、大きな建物になってしまいました。
しかし、孫たちと家族が揃ってみると、丁度いい大きさであることが判りました。
かつての山荘に父母と兄と冬に泊ったことがありましたが、話にならないくらいの寒さでした。
憧れの薪ストーヴと床暖房を備え泊ってみると快適に過ごせました。
昔の話はおとぎ話です。
《フィンランド ログハウス》も考えましたが、40年近く前から知っている《三井の森》の関係者の紹介により、社長は《在来工法》の山荘を建築してくれました。
人のつながりは有難いものです。
"大森"について、私の記憶をたどってみました。
小学校の授業により《大森貝塚》を知りました。
鎌倉の寺に行くとき、茅ケ崎の病院の勤務の際、大森を通りました。
電車はこの駅には止まりません。
私は海側でなく、山側を見ていた気がします。
《小川 国夫》の初期の作品群に感銘を受けました。
地中海を単車に乗り旅する話。
短い文でも強い力を発することを知りました。
この作家を追いました。
大森に住んでいたことを見つけましたが、時間が経つと誤りではなかったかと、やや不安になっています。
大井町の病院に居たとき、大森の古本屋へ行ったことがありました。
大森に、新たに《葛原 妙子》の【枇杷の木】が加わりました。
『大きな枇杷の木から京浜東北線のレールの上にその影を落した。』と。
《水穂》から私は3代目、《葛原 妙子》を2代目とすると、
《金子 冬実さん》は4代目になります。
この山荘には"先代の貯え"といったものが存在していると感じます。
さらに偶然というものが強く作用していたことも事実です。
【参考サイト】
■ハルニレテラス
■太田 水穂(歌人)
■潮音
■葛原 妙子《枇杷の木》
■御厨(中軽井沢)
■発地市庭(軽井沢)
■八風温泉(中軽井沢)
■軽井沢レイクガーデン
■パタゴニア 軽井沢店
■てんとう虫(情報誌)
■金子 冬実『まぼろしの枇杷の葉蔭で 祖母、葛原 妙子の思い出』株式会社書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)
■靑丘(太田 靑丘)
■四賀 光子
■千ヶ滝
■竜返しの滝
■小瀬温泉
■小浅間山
■小諸懐古園
■フィンランド ログハウス
■三井の森(中軽井沢)
■在来工法
■大森貝塚
■小川 国夫(小説家)
令和5年 9月30日(土)記
川間太田産婦人科医院
院長 太田 八千穂

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